展示委員会 委員長インタビュー
日揮グローバル株式会社

日揮グローバル株式会社Interview

日揮グローバル株式会社

プロセステクノロジー本部 本部長代行 理事寒川 博之 氏

持続可能な未来への共創イノベーション
A-①
寒川さんと化学工学との関わりや、これまでのご経験について教えていただけますか。
寒川氏 コメント

私は大学時代から一貫して化学工学を学び、大学時代はメタンハイドレートをCO₂ハイドレートへと置換することによるCCS技術の研究に取り組んできました。これは、地球温暖化対策とエネルギー資源の有効活用を両立させる、非常に意義深いテーマでした。

その後、旧日揮株式会社(現 日揮ホールディングス株式会社)に入社し、ガス処理、NGL/LPG回収、LNGプラント、そしてCCSプロジェクトに携わってきました。現在は、日揮グローバル株式会社 プロセステクノロジー本部の本部長代行として、GX(グリーントランスフォーメーション)やCN(カーボンニュートラル)に資するプロジェクト遂行および技術開発を推進しています。

化学工学は、社会課題の解決に直結する「実装の学問」であり、私のキャリアの軸でもあります。

A-②
INCHEM TOKYO 2025には展示委員会委員長として、統一テーマや展示ゾーンの策定を主導していただきました。INCHEM(展示会)にどのような期待をお持ちですか。
寒川氏 コメント

今回のINCHEM TOKYO 2025では、「持続可能な未来への共創イノベーション」という統一テーマのもと、化学工学を中心とした技術が、環境・エネルギー・資源循環・バイオ・先端材料など多様な分野にどう貢献できるかを、9つの専門ゾーンに分けて総合的に展示します。

特に注目していただきたいのは、「特設展示ゾーン」や「プレゼンテーションステージ」で展開するGX・CE・DX技術の共創企画です。企業・研究機関・スタートアップが一堂に会し、将来ビジョンや技術の方向性を共有することで、新たな連携やビジネスの芽が生まれることを期待しています。

また、INCHEMは“対面だからこそ得られる発見”がある場でもあります。普段はなかなか接点のない企業や研究機関の取り組みを、直接見て、聞いて、対話することで、思いがけない技術やソリューションに出会えるかもしれません。まさに、イノベーションの種が交差する「共創の交差点」として、INCHEMがその起点となることを願っています。

A-③
INCHEM TOKYO 2025の会期に、化学工学会の秋季大会が同時期同地区で開催されます。学術大会と展示会の組み合わせは初の取り組みですが、その意義をどのように捉えておられますか。
寒川氏 コメント

学術大会と展示会の同時開催は、まさに「知と技術の融合」を体現する取り組みです。研究者が最先端の理論や成果を発表する場と、企業が実用化された技術やソリューションを紹介する場が同時に存在することで、産学の距離が一気に縮まります。
この融合により、研究成果が社会実装へとつながるスピードが加速し、また産業界のニーズが研究テーマに反映されるという双方向の価値創出が期待されます。INCHEM TOKYO 2025は、まさにその「共創の場」として、化学工学の未来を切り拓く重要なステージになると確信しています。

A-④
秋季大会には多くの学生も参加し、INCHEMにも来場されると思います。学生の方へのメッセージをお願いします。
寒川氏 コメント

学生の皆さんにとって、INCHEM TOKYOは“化学工学のリアル”を体感できるまたとない機会です。教科書や研究室では得られない、社会課題に対する技術の応用や、企業の取り組みを直接見て、聞いて、感じてください。
また、企業の方々との対話を通じて、自分の研究やキャリアの可能性を広げるきっかけにもなるはずです。皆さんの柔軟な発想と情熱が、これからの化学工学を進化させていく原動力です。ぜひ積極的に参加し、未来を共に創っていきましょう。

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